ベトナムの紙 3

ベトナムの紙繋がりでもう一つご紹介したいものがあります。

私も現地に行って初めて知ったのですが、ベトナム木版画の文化が根づいていて長い歴史があります。紙漉きの村を訪問した後に、幸運にもお仕事で木版画で有名な村の一つ、ドン・ホーへ行くことになりました。ということで、ちょっとベトナム木版画についてご紹介。

私が訪れた村、ドン・ホーはハノイから車で1時間弱ほどのところにあります。この村は木版画の歴史が15世紀からあると言われているのだそう。とっても長いですねー!ドン・ホーの木版画はおめでたい時に飾られるそうで、特に旧正月には家庭でその絵を飾る習慣があります。

村に到着すると、シンプルな看板がついた広めの一軒家を紹介されました。そこは有名な木版画家のお家だそうで、一家で木版画を作っています。下の画像の彼はそのお家の13代目(ぐらい?)だそうで、、黙々と版画を作っていました。ご家族の方も作品作りに没頭中。見学しているとテキパキした職人技にうっとりします。版画の色はとっても鮮やかで色数も多いです。


これが色付けをする前の木版

デザインは昔ながらのもので、動物や人物の絵が多く私は特にブタの絵が好きでした。和み系の表情がお気に入りです。

その中で、面白い絵柄がありました。手元にないので皆さんに画像で紹介できないのが残念ですが、女性がハサミを持って男性を追っかけている様子…?不思議に思ってどんな構図なのか聞いてみたら「夫婦喧嘩の絵」だそうです!ベトナムの女性は気が強いと現地の方から何度も聞きました。なるほど…!昔から伝わるデザインなのかと思うと、この夫婦喧嘩カードもやっぱり買えばよかったかなぁ。(村では大きな作品の他にもお土産にちょうどいいポストカードが販売されています)


ベトナムって、ハノイホーチミンは都会ですが、ちょっと郊外に出ると、のどかな村がたくさんあります。紙漉きや木版画の文化の他にも、織物や刺繍、陶器など職人を要する技術も豊富で、魅力がいっぱい。私のおすすめの国の一つです。

最後に、こちらはハノイ市内で見つけた文房具屋さん。店内も広く、プライベートブランドもありましたよ。ジャポニカ学習帳みたいな小学生向けの学習ノートも充実していました。