ルーチョさん御用達の紙

こちら、イタリア人のアーティスト、ルーチョ・パッセリーニさんの作品です。左の黒いデザインが作品で、右側はその作品をはさむカバー状のものです。以前も彼の他の作品を一度取り上げた事があります。前回の作品はこちら

彼の作品は白と黒で表現するものが多く、とてもシンプル。それでいてしっかりと存在感があるというか、心にグッとくきます。点や線でつなぐデザインが多いのも特徴です。

作品の詳細は彼の印刷工房のサイトにて。
Il Buon Tempo

今回は、ルーチョさんの作品の紙にちょっとだけフォーカスしてみます。
手に取ってみると、紙の素材の魅力にも気づきます。ルーチョさんは作品によって、紙のブランドを使い分けていて、この作品にはドイツの老舗、Hahnemühle社のものを使用しています。右側のエッジだけにガタガタとした耳を残すという使い方にもこだわりを感じますね。(もう一度上の画像で確認してみて下さい。作品もカバーも右側の縁だけガタガタしています。)

このドイツの紙屋さん、創業日1584年の2月27日だそうです。よく記録していましたねー。歴史が長すぎて、、もう想像ができません。

光に当てると、現れる「透かし」がまたカッコイイ!透かしの技術はヨーロッパで生まれたので、しっくりときます。(この透かしはカバーのほうについていました)

ちなみに、透かしには2種類あって、「白透かし」と「黒透かし」があります。一般的なのは、こちらの画像のような白いものです。黒いものは、紙幣の透かしに採用されているもので、日本では作る事自体が禁止されているのだそう。紙幣の透かし、チェックしてみて下さい。良く見ると線が黒くなっています。

ちょっと豆知識でした。